カメラグランプリ2019において、OLYMPUSのOM-D E-M1Xが「あなたが選ぶベストカメラ賞」を受賞しました。
なぜカメラグランプリ全体の話ではなく、E-M1Xの話かっていうと、実際自分も借りて使ってみて感動し、凄いと思ったから。そして何よりこのカメラは、これまでの機種の性能向上とかそういう次元ではなく、次世代のAF方式を持ったカメラなので、それをこの機会にまとめておこうと思ったからです。
その前に、簡単に今回の賞について
カメラグランプリとは、カメラ記者クラブが運営し、4月から翌年3月までの1年間に発売されたカメラのうち、優れた機種を表彰するもので、今回のカメラグランプリ2019は、2018年4月から2019年3月に発売された機種が対象でした。
賞にはカメラから選ばれる「大賞」、レンズから選ばれる「レンズ賞」、一般人のweb投票で選ばれる「あなたが選ぶベストカメラ賞」、それらの受賞機種以外で話題性などから選ばれる「カメラ記者クラブ賞」の4つの賞があり、今回E-M1Xは「あなたが選ぶベストカメラ賞」を受賞しました。
それでは本題。このカメラの凄いところは、何と言ってもAFです。
AF範囲が広くなったとか、AF測距点数が増えたとかそうではなく、「ディープラーニング」の技術を活用した「動体認識AF」が凄い。
「鉄道」、「飛行機/ヘリ」、「モータースポーツ」の3種類のモードがあり、鉄道は車体自体を認識して追従、条件が良ければ車両ごとに前面窓ガラス部の形のAFで追従します。
飛行機は編隊飛行の場合は全機認識し、自分で合わせた機体を選んで追従させられます。モータースポーツはヘルメットに追従します。
これはツイッターにUPしてかなり反響があったファインダー内の動画です。
ディープラーニング技術や具体的な仕組みについては、カタログ等にはありませんが、フォトキナやCP+の会場で技術セミナーとして語られています。実際自分も聞いてきましたので簡単にまとめます。
ディープラーニングということで、事前に鉄道や飛行機の写真を何万枚も用意し、そこにピントを合わせるべき箇所をマークしていき、全て機械に読み込ませます。そのパターンを学習しているカメラが実際に撮影の際にどこにピントを合わせるべきか瞬時に判断して合わせてくれるわけです。
つまり、定番構図に近ければ近いほど精度や確率が上がり、奇抜な構図では合いにくいこともあるということになります。映像エンジンを2機搭載したのもこのAFの為でもあるそうです。
E-M1Xはマイクロフォーサーズ。望遠に有利なフォーマットです。動体は日中晴天で撮影することが多い為、高感度を気にしなければ機動力に優れるマイクロフォーサーズという選択肢もありでしょう。
E-M1Xは、開発の某偉い方が自身も鳥や飛行機を撮られるそうで、撮影者目線なんでしょうね。
AFもここまでくると凄いなと思いましたので、受賞を機にまとめてみました。
オリンパスのニュースリリースは以下のPDFです。
https://www.olympus.co.jp/news/2019/contents/nr01236/nr01236_00002.pdf
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